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Kein Entrinnen.
2010年4月5日(月)
弁護士から最高裁判事を務めた大野正男氏は日本の刑事裁判の特徴について、99%の有罪率と、死刑または無期懲役の重刑の確定判決が再審で無罪になることをあげる。有期刑の重大事件ではさらに増える。高い有罪率の中で「誤判がほとんどないというのは困難」(大野正男著『社会のなかの裁判』)
▼再審無罪、最高裁差し戻し事件に共通するのは自白重視。次いで有罪と矛盾する証拠の無視。無実の者が自白するはずがない、検事調書は正しいなどの予断や検察官との同類意識が「検察官の主張に追随し、被告人の言に耳を傾けない」で誤判の原因になると、最高裁判事を務めた谷口正孝氏が裁判官の意識を問う
▼被告人は心理的強制や被疑者になったことの恐怖、解放願望、捜査官の心証をよくしたいという迎合心などで、一般の〝常識〟よりはるかに多い確率で虚偽の供述をする、と大野さんが書いたのは平成十年。再審で覆るのも、真犯人や新たな証拠が出たなどの決定的要因ではなく、せいぜい確実とされた鑑定に疑問の出る新鑑定が提出されたこと。それだけで、事実と見られた供述のことごとくが不確かなものに一変する
▼不自然な供述、物証はすべて確定判決までに出そろっている。三審のどこかで、裁判官が他の証拠との関係で疑問を持ち、再鑑定を命じるなどしていたら、再審逆転無罪の大半は防げたと大野さんは指摘する
▼DNA鑑定依存の足利事件にも、指摘はそっくり当てはまる。検察、警察はそれなりの調査、反省、謝罪を口にしたが、誤判した裁判所そのものの意識変革は今回も見えない。